頭痛を起こす「後頭下筋群」を、マッサージ・ストレッチを駆使し緩める方法


首がこってる女性

なんども繰り返したり、長引いたりする、頭痛やめまい・・・

原因はいろいろ考えらえるのですが、可能性のひとつとして、
後頭下筋群」という筋肉が凝り固まってしまうことが、関係しているかもしれません。

後頭下筋群って何?固まるとどうなるの?

首のまわりには、たくさんの小さな筋肉が集まっているのですが・・・

後頭下筋群は、首のうしろ、「頭蓋骨」と「頸椎(首の骨)」との境目くらいにある、小さい筋肉たちのことを言います。

 

後頭下筋群

後頭下筋群

Windows用アプリケーション「ヒューマン・アナトミー・アトラス」より引用

 

茶色く表示された、筋肉のすべてが後頭下筋群の筋肉たちです。

 

場所を詳しく知りたい場合は、
乳様突起」を基準にすると、わかりやすいと思います。

 

「乳様突起」は、以下の画像にお示しした、
耳のすぐ後ろにある、大きな骨のでっぱりです。

 

乳様突起の場所

Windows用アプリケーション「ヒューマン・アナトミー・アトラス」より引用

 

赤丸でかこまれた、でっぱりですね。

耳の後ろの、耳で隠れたあたりの部分を触っていただければ、すぐにわかると思います。

 

そして後頭下筋群は、画像をご覧いただくとわかるように、
だいたい「乳様突起の高さ」に分布しています。

正確には、乳様突起の高さと、その少し下の範囲まで・・ですね。

そのためご自身の乳様突起をお触りいただき、そこから身体の中心線上まで指をずらしていただくと、
後頭下筋群に触れることができると思います。

 

この場所を、指で軽く押してみて・・・

ガチガチに固まっている!

痛いような、気持ちいいような感じがする・・・

などと感じた場合には、この記事の情報が役に立つのではないか、と思います。

 

 

後頭下筋群は具体的には、
「頭蓋骨」・「第一頸椎」・「第二頸椎」の3つをまたぐように、走っています。

 

後頭下筋群

Windows用アプリケーション「ヒューマン・アナトミー・アトラス」より引用

 

上の画像の、青色でお示しした骨の、
上が第一頸椎、下が第二頸椎です。

 

後頭下筋群はこういった範囲に走り、頭や首を安定させてくれている、
小さいながらもとても重要な筋肉なのです。

 

 

首のまわりには、後頭下筋群以外にも、
大小さまざまな、たくさんの筋肉があります。

しかしそれらの中でも、後頭下筋群は、
頭痛・めまい・自律神経失調・・といった症状に関して、
特に重大な影響を与えると考えられます。

 

後頭下筋群が、からだの機能に影響を与えやすい、
その理由なのですが・・・

 

後頭下筋群のすぐ近くには、
脳と身体をつなぐ「脊髄」が走っています。

 

脊髄は、以下の画像のように、
「大後頭孔」という、頭蓋骨の後頭部にある大きな穴を通って頭と身体をつないでいる、
神経の「本幹」とも言えるようなものです。

 

大後頭孔からでている脊髄

Windows用アプリケーション「ヒューマン・アナトミー・アトラス」より引用

 

上の画像の、赤丸で囲んだ部分が大後頭孔で、
そこから出ている黄色い物体が、脊髄です。

 

 

そして・・

脊髄神経と、後頭下筋群とは、
位置関係的に、とても近いのです。

 

脊髄と後頭下筋群

Windows用アプリケーション「ヒューマン・アナトミー・アトラス」より引用

 

上の画像のように、後頭下筋群は、
脊髄神経のすぐ後ろにあります。

そのため後頭下筋群は、ほかの首の筋肉たちと比較し、
脊髄神経に影響を与えやすいのです。

 

そしてこの部分の脊髄は、運動神経、感覚神経、自律神経・・という、
脳と身体をつなぐ、ほぼすべての神経線維が含まれています。

そのため、この部分の脊髄神経への影響は、
身体の機能にさまざまな影響を与える可能性があるのです。

 

後頭下筋群が脊髄神経に与える影響については、
とてもここだけで書ききれるものではありませんが・・・

 

たとえば、後頭下筋群が縮んで固まってしまうと、
その縮んでしまう力や、炎症などの影響が脊髄神経に及んでしまう可能性があります。

また、後頭下筋群が短縮する力は、頸椎のポジションなどにも影響するため、
頸椎が正しいポジションからずれてしまうことで、脊髄神経が圧迫を受け、
影響を及ぼす、ということが起きる可能性も考えられます。

 

もちろん、影響を及ぼすとして、
どのような症状になるかは個々のケースにより様々でしょうし、
後頭下筋群が縮んで固まってしまったとしても、なんの症状も起こさないケースもあるでしょう。

 

しかしながら、ここが固まってしまうと、
この部分の脊髄がかかわる場所・・
つまり、身体のほぼすべての場所に、影響を与えてしまう可能性があるのです。

「なぜ」、後頭下筋群が縮んで固まってしまうのか?

それでは・・後頭下筋群が、縮んで固まってしまう理由はなんでしょうか?

 

その理由には、はっきりわかっていること、あまりよくわかっていないことを含め、
さまざまなものがあるため、
ここでは、それらのうち一つを挙げさせていただくのですが・・・

 

 

そのひとつが、ズバリ、猫背です。

 

猫背の骨格

書籍「アナトミートレイン」より引用

 

たとえば上の画像は、猫背でデスクワークをしている人の、骨格なのですが・・・

猫背になった状態で無理やり、ディスプレイを見ている状態となり、
あごが大きく挙がってしまっています。

 

骨格からみた後頭下筋群

書籍「アナトミートレイン」より引用

 

首の部分を拡大すると、このようになり、
後頭下筋群は、赤丸のあたりにあります。

 

そして、あごが大きく挙がってしまうと・・・

赤丸の部分が、縮むように圧迫されてしまうのが、おわかりいただけるでしょうか。

 

筋肉には、「適切な長さ」というものがあるのですが・・・

上のような姿勢だと、後頭下筋群は適切な長さより大きく、縮んでしまっています。

そしてその状態で、何時間も何時間も作業を続けると・・・後頭下筋群は、こり固まってしまうのです。

後頭下筋群のこりを、マッサージでゆるめる方法

それでは、固まってしまう後頭下筋群は、
どのように緩めればいいのでしょうか。

いろいろな方法があるのですが・・
まずひとつ、方法をお伝えします。

 

その方法とは・・「椅子の背もたれで、マッサージする方法」です。

 

まずは、背もたれがある椅子を用意します。

 

家にある、背もたれがある椅子であれば、だいたい何でもいいのですが・・

後頭下筋群の圧迫に背もたれを使うため、
背もたれの上部があまり太すぎず、
また後頭下筋群に当たる部分に、適度な硬さがあるものが用意できると、なお良いです。

椅子の背もたれ

椅子の背もたれ

こんな感じの、背もたれがあるものですね。

 

用意しましたら・・・椅子に、浅く腰掛けて、
後頭下筋群を椅子の上部に、正確に当てます。

背もたれで後頭下筋群マッサージ

こんな感じになると思います。

 

背もたれに後頭下筋群を、正確に当てたら、
頭を左右に、ごろごろと転がして、
後頭下筋群をマッサージします。

 

注意点としては・・・「強く」圧迫する必要はまったく無いです。
頭の重さだけが後頭下筋群にかかる感じで、じゅうぶんだと思います。

後頭下筋群はデリケートな場所なので、
あまり強く圧迫すると、かえってダメージとなってしまうことがあるので、
気をつけてください。

 

また、あまり大きく動かす必要もないです。
左右に、だいたい2cmずつ程度、
頭をごろごろと動かす感じで、じゅうぶんです。

 

シンプルなのですが、なかなかに有効で、
実は、探せば、いろいろなところで紹介されている方法だったりします。

 

長時間の勉強やデスクワークなどで、後頭下筋群が固まってしまったと思ったら・・

椅子の背もたれを使う方法を、試してみてください。

こり固まった後頭下筋群を、ストレッチで伸ばす方法

後頭下筋群は「ストレッチ」で、伸ばすのも有効です。

 

マッサージは、筋繊維に「垂直」にやさしく圧迫し、ゆるめてあげる方法で、
ストレッチは筋繊維と「水平」に、やさしく伸ばすことでゆるめてあげる方法ですね。

 

ストレッチといえば、前屈とか、開脚とかを思い浮かべられるかもしれませんが、
ちゃんと狙えば後頭下筋群も、ちゃんと、ストレッチすることはできます。

 

その、方法なのですが・・・

後頭下筋群ストレッチ

例えば上の画像のような感じで、手で頭を前に倒して、
ストレッチする方法が有効だと思います。

この動作で後頭下筋群を、伸ばすわけですね。

画像では片手で伸ばしていますが、
両手を使って伸ばしても、いいと思います。

 

注意点は、あくまで後頭下筋群だけに力をかける、ということです。

後頭下筋群ストレッチ

後頭下筋群は上の画像の、赤丸のあたりにあるわけですので、
あくまでこの場所が伸びるように、狙って、力を掛けましょう。

あまり意識せずにストレッチしようとすると、首全体に力が分散してしまうので、
後頭下筋群はほとんど伸びていない・・ということになります。

 

ここは、言葉だけで説明するのがなかなか、難しいところなのですが・・・

首に力を入れて、首全体を固定した状態で頭を倒すと、
後頭下筋群がある「首と頭のあいだ」が伸びてくれます。

 

これは道具とか無くても、どこででもできる方法ですので、
効果のあるやり方を習得できれば、なかなかに便利です。

ぜひ、いろいろ試行錯誤していただければ・・と、思います。

まとめ

後頭下筋群は、首の後ろ・・・神経の本幹のすぐ近くにある筋肉です。

 

なので長時間続く猫背などの影響でこり固まってしまうと、
神経の圧迫などによる影響が、全身に起きてしまう可能性があります。

 

後頭下筋群の凝りを防ぐための、姿勢の「コツ」は、とてもここで書ききれるものではないのですが・・・

上でご紹介しましたような、後頭下筋群マッサージの方法を試してみるだけでも、
大きな効果があるかもしれません。

 

頭痛やめまいが起きてしまい、触ってみると後頭下筋群ががちがちに凝り固まっている場合には、
後頭下筋群をほぐす・ゆるめることを考えてみると、うまく症状の解消に向かえるかもしれません。


運営者:ドクターゆう

 

 
【年齢・性別】30歳台、男性

【資格】
◇医師(総合内科)
◇医学博士
◇適正姿勢指導士・ストレッチトレーナー(日本ストレッチトレーナー学院認定)

【リアル世界での活動】
◇現在は産業医として、企業への健康情報提供などを中心に活動をしている。
◇過去に、総合病院の内科医・研究員としての職務歴あり。

【簡単なプロフィール】
医師として医学を学んできたにも関わらず、自身の、長年続く頭痛を治すことはできず、悩む。

姿勢・ストレッチ、といった領域に興味を持ち、自分なりに実践を重ねることで、
頭痛のほぼ完全な解消が実現する。

現在は姿勢やストレッチを、頭痛に限らない「不調に悩まされない、幸せな生活の基本」と考え、日々、試行錯誤を繰り返している。

これまでに得た情報や、今後さらに学ぶことを発信していくため、このブログを始め、運営している。

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