リュックが重い!肩こりになる!・・を防ぐための「ベルト」の使い方


バックパックを背負う登山者

バックパックやリュックサックを背負っていると、
肩がこってきませんか?

 

もし、いつもは、そんなに肩がこることは無いけれど、リュックを背負うとやたらと肩がこる・・という場合は、
もしかしたら、「リュックが原因の肩こり」かもしれません。

 

 

生活の中で、リュックサックを背負うことは、多いと思います。

 

手提げカバンや肩掛けカバンなどといった、他のタイプのバッグに比べ・・強靱な部分の「肩」、しかも両肩で重さを支えるため、
かなりの量の荷物を持つことができますし、また荷物も安定します。

 

そのため私としては、リュックサックは「身体に負担をかけずに荷物を持つ」ことにおいては最強のアイテムだろう、と思っています。

 

日頃の生活、ビジネスで使われていることも多いでしょうし、
登山やロードバイクなどハードなアクティビティでは、ほとんどの場合でリュックサックが選ばれるのではないかと思います。

 

 

しかし・・リュックサックは、背負い方によっては、身体の「ある部分」にダメージを与え続けてしまい、
それが慢性的な肩こり、それ以外にも頭痛やめまい・・といったことにつながる可能性があります。

 

 

その、ある部分というのは・・?

 

 

肩甲挙筋」です。

 

 

肩甲挙筋とは、下の画像にお示しするように、
肩甲骨を耳に近づけるように、引き上げる筋肉です。

 

肩甲挙筋

Windows用アプリケーション「ヒューマン・アナトミー・アトラス」より引用

 

解剖学的には、「上位頸椎の横突起」から「肩甲骨上角・肩甲骨内側縁上部」にかけてついています。
(ごちゃっとしてしまったら、上の文はいったん読み飛ばして大丈夫です)

 

皮膚をつけてお示しすると、下の画像のようになります。

 

肩甲挙筋

Windows用アプリケーション「ヒューマン・アナトミー・アトラス」より引用

 

青で表示した部分が、肩甲挙筋ですね。

 

そして、リュックサックの肩ベルトは、
下の画像の、だいたい赤丸あたりの部分に掛かりますよね?

 

肩甲挙筋

Windows用アプリケーション「ヒューマン・アナトミー・アトラス」より引用

 

そう・・・肩甲挙筋の真上です。

 

 

そして、リュックサックを背負うと、リュックサックは重力に従って真下方向に力をかけ続けますので、
肩甲挙筋が、バックパックの重さによって引き伸ばされ続けてしまうのです。

 

筋肉は、強い力で、長時間引き伸ばされ続けると、
ダメージを受けてしまいます。

 

そして、肩甲挙筋が受けたダメージが、
「リュックサックによる肩こり」の原因となってしまうのです。

 

・・・これが、「リュックサックを背負うとなぜか起きる肩こり」の、メカニズムです。

 

 

軽いリュックサックであれば、それほど、大きな影響はないでしょうが、
特に、重いリュックサックであれば、その影響も大きなものになります。

 

そして、起こってくるのは、肩こりだけではありません。

筋肉へのダメージは、複雑に、からだ全体に影響を及ぼしますので、
頭痛、めまい、疲れ・・など、他のさまざまな症状の原因になることさえあり得ます。

 

 

しかし・・そうは言っても、重力を無くすことはできないのだから、
リュックサックを背負う以上は、肩甲挙筋へのダメージを無くすことはできないのでは?
・・と、思われるかもしれません。

 

そこで出てくるのが、腰ベルト、そして、胸ベルトです。

 

登山や、徒歩の旅などでリュックサックを使われる方であれば、
ほとんどの方が使われる装備でしょうが・・

 

日常生活のみにリュックサックを使われる方は、
使ったことがない、使い方がわからない、そもそもリュックサックにそんなベルトはついていない・・
という方も、少なくないのでは、と思います。

 

しかしながら、肩甲挙筋へのダメージを防ぎ、そして「リュックサックによる肩こり」を防ぐために、
この腰ベルトと胸ベルトは、マストアイテムなのです。

バックパック登山者

バックパック登山者

腰ベルト・胸ベルトを使ってリュックサックを背負うと、
上の画像のようになります。

 

そして・・・これらのベルトをちゃんと装着すると、
主に腰で、ほとんどの重さを支えることができるので、
肩甲挙筋にかかる重さを、大幅に減らすことができるのです。

 

 

胸ベルト・腰ベルトのうち、重さを支えるのに使うのは、主に「腰ベルト」です。

 

骨盤のまわりに、重さがしっかりと骨盤で受け止められるように装着しましょう。

 

そして、残るベルト・・・肩ベルトと胸ベルトの長さを、
肩甲挙筋にできるだけ重さが掛からないよう、リュックサックがズレたりしないように、
調整していきます。

 

このあたりは、実際にやってみるしかないと思いますので、
いろいろと試行錯誤をしてみてください。

 

 

腰ベルトをちゃんと使い、リュックサックの重さのほとんどを骨盤で受け止めることができれば、
当然、肩甲挙筋のダメージを大幅に減らすことができます。

 

そうすれば、リュックサックが引き起こす肩こりを、予防することができるのです。

 

ちなみに骨盤は強い部分ですので、かなりの重さがかかっても、大きな問題が起きることは少ないです。

そのため基本的にリュックサックの重さは、ほとんどが骨盤に掛かるように各ベルトを調整したほうがいいと思います。

 

 

腰ベルトや胸ベルトをちゃんと使ったほうがいい、ということは、
何も登山や旅など、ハードな行動に限ったことではありません。

 

日常生活の中・・たとえばショッピングや、ビジネスで歩き回っているときなどでも、
当然、リュックサックによる肩甲挙筋へのダメージは起こります。

 

そのため、日常生活の中でこそ、
腰ベルト・胸ベルトを正しく装着し、肩へのダメージを防ぐべきなのです。

 

 

そしてリュックサックは、しっかりした腰ベルトを備えたものを使いましょう。

 

リュックサックによっては、そもそも腰ベルトで重さを支えることを考えていない、
紐のように細い腰ベルトがついたものであったり、
そもそも、腰ベルトや胸ベルトがついていないものがあるのですが・・

 

当然、そういった製品であれば、「腰ベルトに重さが掛かるようにする」ことはできませんので、
できればリュックサックは、たとえば登山に使われるような「ガチな製品」の中から選んでおくのが良いと思います。
(日常生活で使うものなら、「見た目」や「かっこよさ」が両立されたものですね。最近はそういう製品も多いです)

 

 

リュックサックを背負うとなぜか肩こりが起きてしまう場合は、
リュックサックの重さによる「肩甲挙筋へのダメージ」が原因になっている可能性があります。

 

そして、リュックサックの重さを減らす、そもそもバックパックを背負わない・・といった対応以外では、
腰ベルト・胸ベルトを使い、肩甲挙筋にかかる重さを減らす」方法がとても有効です。

 

リュックサックによる肩こりに悩まされている場合、
試されてみてはいかがでしょうか。


運営者:ドクターゆう

 

 
【年齢・性別】30歳台、男性

【資格】
◇医師(総合内科)
◇医学博士
◇適正姿勢指導士・ストレッチトレーナー(日本ストレッチトレーナー学院認定)

【リアル世界での活動】
◇現在は産業医として、企業への健康情報提供などを中心に活動をしている。
◇過去に、総合病院の内科医・研究員としての職務歴あり。

【簡単なプロフィール】
医師として医学を学んできたにも関わらず、自身の、長年続く頭痛を治すことはできず、悩む。

姿勢・ストレッチ、といった領域に興味を持ち、自分なりに実践を重ねることで、
頭痛のほぼ完全な解消が実現する。

現在は姿勢やストレッチを、頭痛に限らない「不調に悩まされない、幸せな生活の基本」と考え、日々、試行錯誤を繰り返している。

これまでに得た情報や、今後さらに学ぶことを発信していくため、このブログを始め、運営している。

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