腹筋と背筋をバランスよく鍛える!は、体幹や姿勢にとっては微妙かもしれません


きつそうに腹筋する男性

腹筋と背筋。

このふたつを、バランスよく鍛えるのが重要だ!!

 

・・・というのは、よく言われることだと思います。

 

特に、スポーツでパフォーマンスを出したり、レベルの高い動きをするためには「体幹」が必要で、
これを強化する必要がある。

体幹をしっかりさせるためには、からだを「曲げる」ための腹筋と、
からだを「反らせる」ための背筋の両方を、バランスよく鍛えればいい!

 

・・・という考え方が、けっこう、されると思います。

 

そのため、冒頭の画像のような、いわゆるクランチとか言われる動作で、
からだを曲げるための腹筋・・いわゆる「腹直筋」を鍛えたり・・・

バランスボールで背筋する女性

こんな感じで、からだを反らせることで、
反らせるための「脊柱起立筋」といった背中の筋肉を鍛えたり・・という感じだと思います。

 

一概に、間違いだと言うつもりはありません。

スポーツや動作などによっては、からだを丸めるように曲げたり、
反らしたり・・という動きを鍛えるべきことも、あるでしょう。

 

しかし・・・

 

たとえばスポーツに必要な「体幹」をつくりあげる!とか・・・

からだへの無駄な負担を避けるため、「姿勢」をよくする、とか・・・

もしくは、押されたりしても崩れない、しっかりと「安定した」身体づくりをするとか・・・

 

そういった視点ですと、腹筋と背筋・・つまり、
からだを「曲げる」筋肉と「反らせる」筋肉とをバランスよく鍛える!・・というのは、微妙だと、思うのです。

 

 

え??・・・と、もしかしたら、思われるかもしれません。

 

からだを、しっかりと支えてくれる、大きな筋肉は、
前は「腹筋」、後ろは「背筋」で・・・

このふたつを、しっかり使うことができれば、筋肉の柱のようにからだを固定してくれるので、
体幹をキープしたりと、良いことが多いんじゃないか?・・・

 

実は私も、数年前くらいまでそう考えて、
腹筋と背筋を鍛えていた時期が、ありました。

 

しかし、実は・・・

体幹を強化したり、姿勢を崩さないようになったり・・・
そういった、「身体のレベルアップ」のために鍛えるべき、
もっと、優先順位の高い場所が、あるのです。

 

その場所とは?

 

・・・「コルセット筋」、です。

 

別名、「コアユニット」と言われることも、あるような場所ですね。

「腹圧」と言い換えることも、できるかもしれません。

 

もし、「おいおい、常識やないかい」・・と思われたら、すみません・・笑

しかし以前の私はここを、完全に勘違いしていたので、あえて、こういう内容を書くことにしました・・・

 

コアユニットとは、何か?

 

コルセット筋を教科書から

書籍「身体運動の機能解剖」より引用

 

上の画像の、赤い部分のように、
おなかのまわりを、コルセットのように固定する筋肉のことです。
(画像はわかりやすくするために、コルセット筋の一部だけを表示しています)

 

実は、体幹を強くしたり、姿勢をレベルアップさせたり・・と、パフォーマンスを上げるために必要なのは、
いわゆる「腹筋と背筋」ではなく・・ここです。

 

この、「おなかまわりを、ベルトのように横に走る筋肉」を、
しっかり鍛えたり、使えるように開発したりすることで・・・

崩れてしまう体幹や姿勢を、キープすることができるようになり、
運動のパフォーマンスが上がったり、日頃、猫背にならないよう姿勢を維持できるようになったり、するのです。

 

この場所の筋肉が重要・・ということが、わかりやすい例としては、
ウェイトリフティングがあります。

ウェイトリフティングする男性のイラスト

腰のベルトに、注目してほしいのですが・・・

ウェイトリフティングをやる人は、こんな感じで、
腰に、頑丈なベルトを巻くことが多いはずです。

 

もちろん、ウェイトリフティングのバーベルというのは、すさまじい重さなのですが・・・

この、ベルトで、「コルセット筋」部分を補強することで、
体幹が崩れてしまうのを、防いでいるのです。

 

もし、ウェイトリフティングの最中に、体幹が崩れて、
重さで、ひどい猫背のようになってしまったら・・・

腰がダメージを受け、腰痛になったり、場合によっては椎間板ヘルニアになったり・・という可能性がありますので、
それを確実に防ぐために、頑丈なベルトで、体幹を補強しているのだと言えるでしょう。

 

つまり、体幹をキープするための、いちばん重要な場所は、ベルトを巻いている場所だ・・
と、言えるわけです。

腹筋と背筋を拮抗させて、キープしているわけでは、ないんですね。

 

高齢者で、腰痛になってしまった時などに、同じ場所にコルセットを巻くことがあると思いますが・・・
あれもだいたい、同じような原理ですね。

 

ウェイトリフティングほどのハードな競技になると、ベルトによる補強まで必要なのですが・・・
そこまでの負荷がかからないスポーツだったり、もしくは日常で姿勢をちゃんと整える・・くらいの状況でしたら、
「コルセット筋」さえあれば、事足ります。

 

腹筋や背筋を鍛えると、マッチョにはなれると思いますし、
たとえばシックスパックになるまで鍛え上げた腹直筋は、ボクシングなどでボディを受けるとき、
役に立ったりはするのですが・・・

 

それよりは「コルセット筋」を使えるようトレーニングすることが、
「体幹」や「姿勢」をレベルアップする・・という観点からは、ベストだと思います。

 

今回は腹筋や背筋を鍛える、をテーマにお話ししてみました。


運営者:ドクターゆう

 

 
【年齢・性別】30歳台、男性

【資格】
◇医師(総合内科)
◇医学博士
◇適正姿勢指導士・ストレッチトレーナー(日本ストレッチトレーナー学院認定)

【リアル世界での活動】
◇現在は産業医として、企業への健康情報提供などを中心に活動をしている。
◇過去に、総合病院の内科医・研究員としての職務歴あり。

【簡単なプロフィール】
医師として医学を学んできたにも関わらず、自身の、長年続く頭痛を治すことはできず、悩む。

姿勢・ストレッチ、といった領域に興味を持ち、自分なりに実践を重ねることで、
頭痛のほぼ完全な解消が実現する。

現在は姿勢やストレッチを、頭痛に限らない「不調に悩まされない、幸せな生活の基本」と考え、日々、試行錯誤を繰り返している。

これまでに得た情報や、今後さらに学ぶことを発信していくため、このブログを始め、運営している。

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